須磨海浜水族園、鴨川シーワールドのノウハウ導入で大型リゾート施設へ

 大型リゾート施設として生まれ変わることになった神戸市立須磨海浜水族園(同市須磨区)。水族館の運営は近年、民間主導で周辺にホテルなどを整備し、滞在型施設として集客することが成功の鍵となっている。再整備事業の優先交渉権者に選定されたサンケイビルは、同様の取り組みで成功している鴨川シーワールド(千葉県)のノウハウを導入し、国内トップレベルの水族館を目指す。

 サンケイビル子会社が運営する鴨川シーワールドは昭和45年に開館。翌46年にホテルを建設し、日本で初めてシャチの飼育を始めるなど展示施設を充実させた。同社によると、水族館は開館から10年で来館者が3割程度減少することが多いが、同館の場合、当初60万人だった年間来場者は、現在は100万人近くで安定しているという。

 サンケイビルは鴨川シーワールドの成功例を須磨にも導入。西日本唯一となるシャチの飼育展示に乗り出すほか、全80室がオーシャンビューのリゾートホテルを整備し、宿泊客限定の水族館のナイトツアーを企画するなど、集客への魅力を高める。外国人観光客数で大阪や京都に差をつけられている神戸市も、須磨の再整備を外国人誘致の切り札にすることを狙っている。

 水族館の周辺に他の観光施設やホテル、商業施設などを一体的に整備して集客を図るケースは近年、全国で相次いでいる。

 京都市が所有する梅小路公園(同市下京区)でオリックスグループが平成24年にオープンさせた京都水族館の場合、JR西日本が近くに京都鉄道博物館をオープンし、新駅も開設。さらにはホテルの誘致も決まっている。また、同グループが運営するすみだ水族館(東京都墨田区)は東京スカイツリータウンにある立地を生かして入館者数を伸ばし、27年に大阪市が全株式を売却して近鉄グループになった海遊館(同市港区)は、隣接する商業施設などとの相乗効果で集客を確保している。

 サンケイビルの内山庄一・営業本部統括部長は「再整備で外国人観光客をこれまで以上に確保するとともに、神戸を中心とした西日本全体を活性化させる起爆剤になれば」と意気込んでいる。(木下未希)

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