消費増税、教育費への影響は 塾や習い事、シビアに

 10月の消費税増税で、子供のいる家庭の教育費にも影響がありそうだ。学校関連費用はそもそも非課税のものも多いが、塾や習い事の入会金や月謝には10%の消費税がかかる。増税まであと2週間。同時に幼児教育・保育が無償化されることで未就学児のいる家庭の負担は和らぐが、子供が小学生以上の場合、シビアな対応が求められそうだ。(加納裕子、木ノ下めぐみ)

教材費、事前購入なら8%も

 大阪市内にある「ヤマハ音楽教室」の小学生向けピアノ教室では今月上旬、講師が「14日までに教材を申し込んで支払いを済ませれば、8%で購入できる」と保護者に説明した。

 ヤマハ音楽振興会によると、「ジュニアピアノコース」のコース1年目「ステップ1」(使用期間の目安は1年間)の教材は5冊で税別8100円。教室の月謝には消費税がかかるため10月分から値上げされるが、教材は前もって購入することもできるという。

 通信教育には、国の制度として一定の条件を満たせば、増税前に申し込めば10月以降の受講料にも8%が適用される経過措置が設けられている。たとえば「進研ゼミ」などを手がけるベネッセは、今月30日までに10月号からの入会をし、かつ一括払いの場合は最長1年まで8%を適用。途中で退会した場合、未受講分は返金される。担当者は「申し込みの際は、商品・サービス内容をよく確認してほしい」と話す。

給食費は軽減税率8%、体操服は10%

 一方、学校関係の費用で増税の対象となるものは少ない。公立小中学校の場合、授業料と教科書代は無償。ただし、体操服や鍵盤ハーモニカ、絵の具セットといった各自でそろえる学用品は10月以降、10%の税率が適用となる。私立学校や高校、大学などの受験料や入学金、授業料はもともと非課税だ。

 また、学校の給食費については外食にはあたらないとされ、1食640円以下、1日1920円まで、という条件つきで軽減税率(8%)が適用される。一方、利用選択制の学生食堂は一般の飲食店と同じ扱いに。その場で食べる場合の税率は10%、持ち帰り可能な弁当を購入し教室で食べた場合は8%となる。

 保護者にとって特に負担が大きい修学旅行費用については、今年3月末までに契約が済んでいれば、出発日が10月以降でも税率8%が適用されるが、その後は10%。ただ、日本修学旅行協会の高野満博事務局長は「以前から学校側は修学旅行の保護者負担を減らそうと努力しており、内容を多少落としても金額を維持しようとする学校も多いのではないか」とみている。

習い事支出「見直す機会に」

 子供の習い事をめぐっては、幼保無償化の対象となる幼稚園・保育園の子供のいる家庭と小学生の家庭とで、対応が異なるとの調査結果もある。

 アクサダイレクト生命保険が今年3月に発表した「子どものおけいこ事に関する調査」によると、10月の消費税増税と幼保無償化のタイミングで、幼稚園・保育園児のいる家庭の19・8%が習い事費用を「増やす」としたが、小学生の家庭では8・3%にとどまった。

 一方、「減らす」とした割合は小学生の家庭(10・3%)が幼稚園・保育園児のいる家庭(5・0%)よりも高かった。同社は「幼保無償化が、おけいこ事削減のシビアな状況を和らげると考えられる」とした。

 教育費用に関するアドバイスを行っているファイナンシャルプランナーの松本真由美さんは「大学受験や入学に想像以上のお金がかかるため、子供が小中学生のうちに貯金をしておく必要がある。なんとなく続けている子供の習い事があるなら、増税をきっかけに、本当に気に入っているのか、身に付くのかなどを考え、見直す機会にしては」と話している。

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