南東北3県警が大規模災害訓練

 山形、福島、宮城の東北3県警は18日、大規模災害時に合同で救助にあたる「広域緊急援助隊」の連携訓練を山形・天童両市の消防本部、山形県解体工事業協会も参加して山形県天童市内で実施した。

 訓練は、村山地方に大雨洪水警報が出され、山形市北部と天童市全域に避難勧告が発令されたと想定。大雨により立谷川の堤防が決壊し土砂崩れが発生し住民が巻き込まれたとの情報を受けて山形県公安委員会が宮城、福島両県公安委員会に援助を要請、両県から広域緊急援助隊が出動するという形で行われた。訓練には3県警約200人に山形市消防本部など防災関係者約30人が参加した。

 訓練は、隊員らに被害状況を知らせない「ブラインド方式」で行われ、まず災害情報を一手に集める合同調整所を設置。災害現場を走行しやすいオフロードバイクが災害現場の情報収集にあたり、合同調整所に情報を送った。道路を塞ぐ障害物を除去する道路啓開には、山形県警と7月に災害支援協定を結んだ山形県解体工事業協会が倒木や車両などをバックフォーで除去にあたった。

 一方、大雨で立谷川は増水して決壊、発生した土砂崩れで男性の救助を山形市消防本部と宮城県警が連携して舟艇を使った。

 立谷川上流部では、大雨で流された倒壊家屋に残された人の安否が心配された。援助隊は「サトウイチロウさん、サトウジロウさん」の家屋と確認。だが、2階建て家屋は1階部分が流されなくなっており、残った2階部分に2人がいる可能性がある被災者を救出に向かった。

 まず駆けつけた天童市消防本部の援助隊員が屋根に登り、スコップで瓦礫を除去。続いて福島県警の援助隊員も加わり「警察です、だれかいますか?」と呼んだが「(生体)反応なし」と確認した。倒壊家屋の住人が「サトウジロウ、サトウタロウの2名」と氏名確認がとれたため、周囲を静かにさせて「サトウさーん、サトウさーん」と何度も呼んだが確認できなかった。

 新たに宮城県警も加わり土砂を除去。ドリルで屋根に穴を開け、さらにチェーンソーで屋根を開口し、倒壊家屋の中を確認。倒壊家屋に人がいたと想定し、被災者をバスケットストレッチャー(担架)で搬送した。

 倒壊家屋からの救助訓練に山形県警の太田善久災害対策官は「ふだん訓練ができない消防や他県警と一緒に訓練活動ができ、効果的だった。合同調整所など設置し3県警ともに情報を一元化できた」などと広域緊急援助隊の訓練を振り返った。

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