「生きる姿見せる」高次脳機能障害の男性、子供たち支援

 メモしたこと自体を忘れることもあるので、妻の万里さん(38)とともにチェックするようにしているという。

 運送会社で夜間帯に勤務する一方で、以前から関心があった児童養護施設の子供たちを支援しようと、27年にエスペランサを結成。29年にNPO法人格を取得した。

 エスペランサはスペイン語で希望の意味。活動は主に府内の児童養護施設で子供たちと運動したり、勉強会を開いたりする。「子供たちの笑顔を見ることが何よりうれしい」。そうした純粋な思いで続けている活動が、結果的に症状の改善にもつながっているという。

 21日のフットサル大会は昨年に続き2度目の開催。仲間と協力しながら勝負に挑む体験を施設の子供たちにしてほしいと企画し、昨年は約140人が参加した。「子供たちにとって貴重な機会を続けたい」。活動の協力者や資金も募っている。問い合わせは事務局(072・895・7560)。

■全国に50万人、社会と関わり症状改善

 高次脳機能障害は、交通事故などによる外傷や脳血管障害(脳卒中)などが原因で起きる。全国に約50万人いると推計され、専門医が少ないこともあって、診断されにくい障害といわれている。

 国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)によると、症状としては、約束を忘れてしまうなどの「記憶障害」、ぼんやりしてミスが多い「注意障害」、自分で計画して実行することができない「遂行機能障害」、自己中心的になる「社会的行動障害」などに分けられる。

 いずれの症状も脳に損傷をうけたことによって現れ、じわじわ進行する認知症とは異なる。日常生活でできないことも出てくるが、環境さえ整えばできるようになることも多い。社会と関わることで症状が改善するともいわれている。

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