国立大授業料 中所得世帯1万9千人は負担増 新制度の対象外で

 低所得世帯の大学生らを対象に来年度から導入される高等教育機関の修学支援制度により、中所得世帯の国立大生約1万9千人は逆に負担増になる見通しであることが20日、文部科学省の調査で分かった。中所得世帯は新制度の対象から外れるためで、文科省では「学業などに影響が出ないよう、財政的にどういう配慮ができるか検討したい」としている。

 文科省によると、現行制度で授業料が全額または一部免除されている国立大の学部生は約4万5千人。このうち、低所得世帯を対象にした新制度の導入で要件を満たさなくなり、支援額が減少またはゼロとなる在校生は約1万9千人に上る見込みだ。大学独自の支援などがなければ、今年度より最大数十万円の負担増になるとみられる。

 来年度からの新制度の対象は住民税非課税世帯が基本。夫婦と子供2人(1人は大学生)の家庭の場合、世帯年収270万円未満が目安で、国立大生であれば授業料相当の約54万円が免除される。年収300万円未満であれば3分の2を、380万円未満であれば3分の1を支援する。

 一方、現行の国立大の授業料減免制度は、文科省が運営費交付金の一部として予算を付け、各大学が独自の基準で対象者を選んでいる。このため年収380万円以上の世帯が含まれることも多いが、来年度からは新制度に切り替わる。

 新制度は今年5月に新法が成立。短大や高専、専門学校を含め、支援対象者が大幅に拡大する。しかし国立大では負担の増えるケースもあることが国会でも指摘されていた。

 文科省では「国立大の在校生については、負担増への配慮が必要」とし、関係機関とも協議しつつ、必要な措置を検討することにしている。

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