検証・和歌山市の断水騒動(上) 漏水対応で応酬、異例の決断

 市民生活を大混乱に陥れた和歌山市の断水計画。突然の発表や市民の飲料水確保騒動、最終的な断水取りやめ…と対応に追われた舞台裏を検証する。

 和歌山市鳴神の国道24号花山交差点近くにある花山配水池。1月8日早朝に突然、水圧の異変が見つかった。市職員が漏水の可能性を疑い、車で周辺を調査。午後2時ごろ、交差点地下に埋設された水道管からの漏水と確認した。

 交差点は阪和自動車道和歌山インターチェンジ(IC)に近い交通の要衝。市は、その日のうちに国道24号を管理する国土交通省和歌山河川国道事務所に状況を報告し、対応の協議が両者間で本格化した。

 市は、花山配水池から直接、水が供給される基幹水道管の漏水の可能性を指摘。断水せず漏水場所を挟んで両側に新たなパイプを設ける「不断水工法」と、数日断水した上で漏水場所に鉄板を巻きつける工法の2通りを提示した。

 漏水現場はJR和歌山駅の東側にあり、市役所や県庁などがある市中心部の西側とは反対側だが、市中心部につながる基幹水道管だった。仮に断水すれば、影響は市全体の5分の1にあたる約3万5千世帯(約8万人)に及ぶ。

 そのため市は、当初から断水を避けられる不断水工法を国に強く勧めた。

 しかし、市の思惑通りには進まなかった。

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