検証・和歌山市の断水騒動(下) 広報不十分、方針も二転三転

 「こんな寒い時期になんで」「断水になったら入れ歯も洗われへん」…

 和歌山市が当初予定していた断水開始前日の1月18日。断水予定地域に含まれる新南地区では、市職員らが独居高齢者宅を訪れて計画を説明すると、行く先々で批判を浴びた。市職員らは何度も頭を下げ、高齢者が給水袋に水を入れる手伝いにもあたった。

 市が国道24号花山交差点(鳴神)で、漏水した水道管修繕に伴う断水計画を発表したのは、実施3日前の1月16日夕。突然の発表で広報も満足に行き届かず、市民は不満を募らせた。

 南海和歌山市駅近くに住む大阪府出身の大学1年の男子学生(19)は、断水計画を当初、インターネットのニュースで知った。「市のホームページで確認すると(断水予定地域が)自治会単位の地区名で記載されていた。詳しい住所表記がなく、(地域に含まれるか)ちんぷんかんぷんだった」と振り返る。

 市が当初、事前に個別に知らせるとしていた断水告知のはがきも、集合住宅の住民など一部には届かなかった。

 市の担当者は「水道契約者のみにはがきを送り、管理会社や家主には告知したが、各戸への周知を依頼しなかったケースもあった」と釈明した。

 断水をめぐる市の方針も当初から二転三転し、混乱に拍車をかけた。

 市が最初に断水を発表した1月16日夕の会見では、水道を担当する企業局が最長3日間の断水を実施すると発表した。

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