かんきつ王国の大暴落を救ったイヨカン 果樹園で偶然発見、今年の出来も上々

果樹園で偶然見つける

 昭和30~40年代は温州ミカンの全盛期だった。だが43年と47年、生産過剰などによる価格の大暴落が起きた。

 この時期、愛媛のかんきつ農家を救ったのが、とあるイヨカンの品種だった。松山市平田町の宮内義正さんが自園のイヨカンの木で見つけ、昭和41年に種苗登録された「宮内伊予柑(いよかん)」だ。それまでの一般的なイヨカンと比べ、果皮が薄くて剥きやすく、果汁は豊かで酸味が少なかった。

 温泉青果農協(現JAえひめ中央)により宮内伊予柑の産地形成が進められ、生産が一気に加速した。現在のイヨカン栽培の9割以上が宮内伊予柑。JA全農えひめによると、今シーズンのイヨカン生産量は2万3千トンで、温州ミカンを含むかんきつ類全体(約13万8千トン)の約17%を占めるまでになった。

今年の出来も上々

 関係者によると、今シーズンのイヨカンは平年よりやや小ぶりだが、酸味、糖度はともに高く、おいしく仕上がった。いずれも「愛媛いよかん大使」の川内日菜乃さん(21)は「子供から大人まで食べてもらいたい」、岩崎希望さん(20)は「全国の生産量の90%以上が愛媛ということを伝えたい」などと話していた。

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