地震や異常気象に対する合理的な「リスク対応」とは 被害を最低限に…ゼロリスクである必要はない

【「予測不能」の時代】

 「予測不能のリスク」にどうしたら合理的に対応できるのかといえば、原因を除去する以上に、原因にかかわらず起きた結果に賢く対処して、被害を最低限に押さえ込むことにもっと力を入れるべきだと思う。ゼロリスクである必要はない。

 新型コロナウイルスに対して、手際の良い対処をした中に、山梨県や新潟県があった。山梨県では、長崎幸太郎知事が昨年秋、「中国でペストが流行っている」と聞いて感染症対策の洗い直しを始めていたので出足が良かった。新潟県では、前回の新型インフルエンザの際、ドライブ・スルーでの検査をしていたので、今回もさっそくPCR検査を円滑に拡大できた。

 最近の豪雨災害で、「脱ダムが間違っていた」という人がいるが、昨年の台風19号のケースでも、群馬県・八ッ場ダムの利根川中流域での効果は十数センチとされ、あのダムがあったから救われたわけではない。

 熊本県でも、「脱ダム宣言」をして、それに代わる対策が遅れていたのは事実だ。ただ、昨今のように、これまでとケタ外れに違う降雨量の可能性にダムや堤防で対処していったら、いくら予算があってもきりがない。

 むしろ、こういう異常気象になったら、「住む場所を高台に変える」とか、「雨がひどそうだったら、早期の避難を慣習化・義務化する」とかするべきだ。

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