広範囲で大きな被害を出した豪雨 自衛隊の“やりきる姿”が復興にエンジンをかける 桜林美佐氏が被災地をリポート

 政府は14日の閣議で、九州や長野、岐阜両県など広範囲で大きな被害を出した7月の豪雨を「特定非常災害」に指定した。「災害派遣」された自衛隊は被災各地で、人命救助や土砂・がれきの撤去、被災者支援などに従事している。防衛問題研究家の桜林美佐氏が、現地の最新状況をリポートする。

 「行ってらっしゃい! 気を付けて!」

 そう言って職場の同僚から見送られた一見ごく普通の会社員が、数時間後には迷彩服に身を包み、陸上自衛官として被災地に赴いた。九州豪雨の発災直後に召集された「即応予備自衛官(即自)」だ。

 義務付けられる訓練日数が多く、その間は仕事を休まなくてはならず、常に要員確保に苦労している。実は、希望する人はいるのだが、即自を雇えるような企業は人的余裕が必要で、なかなか増えないのだ。即自の姿が被災地にあるということは、その背後に理解ある経営者の存在があるということだ。

 市街地の多くが冠水した熊本県人吉市は、大量の災害ゴミの片づけに苦慮していた。特に、水に浸かった畳は生活再建を阻む最大の悩みになっている。ボランティアにも助けられるものの、新型コロナウイルスの影響で規模は限定的で、住民の多くを占める高齢者たちは変わり果てた家財を前に立ちはだかるしかなかった。

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