藤井新棋聖、17歳最後も白星 タイトル獲得後初対局…強豪・菅井八段を圧倒/将棋

 将棋の最年少タイトル保持者となった藤井聡太新棋聖(18)が18日、東京都渋谷区で指された将棋日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯)1回戦で菅井竜也八段(28)と対局し、103手で勝利した。19日が誕生日の高校生プロが、17歳の最後を白星で飾った。対局後の記者会見ではケーキがプレゼントされ「すごいサプライズ」と大喜びした。2回戦(9月12日、東京)では豊島将之二冠(30)=竜王・名人=と対戦する。

 16日に史上最年少で「棋聖」のタイトル奪取後、最初の対局。しかし連戦の疲れを感じさせない勝利だった。

 「(この1年は)いろいろな経験ができたと思う。それによって成長できたかなと思います」。藤井棋聖は、終局後の会見で17歳最後の日をこう、締めくくった。

 中1日での対局で、17日は大阪から東京への移動日。わずかな合間に、2度目のJT杯を前に散髪を済ませてすっきり。「しっかり休めて、今回もいい状態で臨めました」と明かした。相手は2017年に王位に就いた強豪の菅井八段。持ち時間わずか各10分だが、超早指し棋戦は藤井棋聖の得意とするところ。

 振り駒で先手番となると、相穴熊から正確な指し回しを見せ、約1時間で相手を投了へと追い込んだ。菅井八段には2017年の初対局から2連敗したが、その後はこの日も含め5連勝だ。

 同大会は、和服姿の棋聖にとっても思い出深い。例年、同じ会場では「テーブルマークこども大会」が行われており、2011年、小学3年で東海地区の同大会で初優勝した。その前年の小学2年の時には準優勝に終わって大泣きした経験もある。当時指導していた愛知県瀬戸市の文本力雄さん(65)は「聡太は思いっきり泣いて、それでケロッと立ち直る」と振り返った。タイトルホルダーとして戻ってきた棋聖は、「憧れの舞台でした」と感慨ひとしおといった様子。

 終局後の記者会見では将棋盤と駒をかたどった特製バースデーケーキをプレゼントされた。「すごいサプライズで感激しています」と笑顔を見せた。18歳の誕生日にプレゼントとしてほしいものを問われると、「タイトルを獲得できたこと以上のご褒美はないのかなと思っています」と照れながら答えた。

 同大会での次戦は2回戦となる9月12日の豊島二冠との対決。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、この対局も無観客になる。

 「まだまだ課題が多いと感じるので、今後もしっかりと取り組んで、引き続き強くなれるようにと思っています」と18歳でもタイトル奪取に向け、成長を誓った。

■将棋日本シリーズJTプロ公式戦

 1980年創設で、毎年6~11月に全国11地区で1局ずつ公開対局が行われる。前回優勝者と当年2月末時点の八大タイトルホルダー、前年度賞金ランキング上位の棋士の計12人でJT杯を争う。持ち時間は各10分で、その後は一手30秒未満。各1分の考慮時間が5回ずつある。優勝賞金500万円。「こども大会」も同時開催される。

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