“嘘ニュース”がまさか現実に…「長さ2mのバトンで運動会」と報じた虚構新聞が謝罪 ツイ民、抱腹絶倒「現実の方が既に斜め上」

 ありそうで実際にはない“嘘ニュース”を集めたインターネットサイト「虚構新聞」の編集部は28日、虚構世界の現実を伝えることを目的として書かれた「2mのロングバトンも コロナ禍で『新しい運動会』 マキャベリ小」という記事が一部現実化してしまったとして、お詫び記事を掲載した。ツイッターでは同日、「マキャベリ小」「長さ2mのバトン」がトレンド入り。SNSで「現実の方が既に斜め上に行き出したということか…(笑)」と大きな反響を呼んでいる。

 問題となった記事は、今月12日に配信された「2mのロングバトンも コロナ禍で『新しい運動会』 マキャベリ小」。あくまで“嘘ニュース”として、「新型コロナウイルスの感染が収束する兆しを見せないまま、小中学校ではまもなく秋の運動会シーズンがやって来る」とし、感染に配慮した「新しい運動会」を模索する学校を紹介。東京都八王子市にあるという架空の私立マキャベリ小学校では「長さ2メートルのロングバトンを使用することで、適度な間隔を確保したままバトンパスが可能に」なったとの記事を掲載した。

 しかし、配信から約2週間後の27日、相模原市の小学校で実際に長さ2メートルのバトンを使った運動会が開かれていたことが判明。ロングバトンを使ったリレーの様子を毎日新聞(ウェブ版)が報じたことを受け、虚構新聞編集部には「現実に起きたことを伝えている。誤報ではないか」とのメールやSNS経由での問い合わせが20件以上寄せられたという。ツイッターには「てめぇ何現実の事報道してんだ!!」「虚構新聞の誤報許すまじ笑」と面白おかしく“非難”する書き込みが殺到した。

 読者からの指摘や“非難”を受け、編集部は「コロナ禍という非現実的な状況下でスクープを得ようと急ぐあまり、現実で起こる可能性を甘く見積もった結果であると自ら断罪せざるを得ません」と謝罪した。これにいち早く反応したのはシャープの公式ツイッター。“中の人”は「ちゃんと謝るから虚構新聞は正しいと思ってしまう自分がいる問題」と評価した。

 虚構新聞を運営する社主のUK氏も「こんな悪ふざけみたいな競技を実際にやる学校が出るとは予想できなかった。全部コロナが悪い」とコメントした。ツイッターには「これは確かにコロナが悪いとしか言いようが無ぇなw」「あかん、笑ってしまう 虚構新聞さん受難の時代だなあ笑」と同情する声がズラリ。コロナ禍で虚構のニュースが現実になるという事態に、「虚構新聞かと思ったらガチで草」「虚構じゃなかった…」「長さ2mのバトンでなんだ虚構新聞かと思ったら現実だった」「密回避でリレーのバトンの長さ2mは吹くわ」「現実が追い付いてくる脅威w」とSNSは大盛り上がりとなった。

 “誤報”を認め、ただちに謝罪した虚構新聞の姿勢に対しては「いやー『ちゃんと謝る大人』が少ないだけに虚構新聞さんは真摯な媒体だと思いますよ」とたたえる声が続出。虚構新聞のサイトはアクセスが集中し、一時閲覧ができない状態になった。「おわび記事でサーバダウンするほどのアクセス殺到とは」「朝、現実になった運動会記事を見て妻と腹筋崩壊し、今、虚構新聞の謝罪を読んでもう更にヤバいw」「こんな世の中じゃ虚構新聞の記事作成するのも大変よなw」と“誤報”から謝罪に至る過程を楽しみ、抱腹絶倒したユーザーも多かったようだ。

 実際に長さ2メートルのロングバトンを使った現実の小学校についても、さまざまな声が寄せられた。「逆境を新たな楽しみに変える柔軟な発想。良いじゃない、こういうの」と肯定する意見がある一方、「結局は触るんだから感染対策の意味ないだろこれ」「普通に学校で授業受けてるのに、リレーで距離取る意味あるの?」「この『やってる感』を求めるのは日本独特なのかな?うん、まあね…」と疑問視する声も。

 虚構のつもりで書いた記事がまさか現実になるという“珍事”にSNSは話題沸騰だが、16世紀のフィレンツェ共和国(現イタリア)でペストの大流行を目撃した「君主論」の政治思想家、マキャベリの名を冠した小学校名にも注目が集まっている。シャープの公式ツイッターは「マキャベリ小という学校名にも虚構新聞の逆矜持を感じる」と指摘した。一連の騒動を受け、「大衆は常に、外見だけを見て、また出来事の結果によって、判断してしまう」というマキャベリの言葉を思い出した人もいるかもしれない。

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