防衛通信衛星打ち上げ成功 自衛隊に強力な通信手段 インド太平洋戦略の推進も後押し

 防衛省初の通信衛星「きらめき2号」の打ち上げが24日成功したことで、自衛隊は強力な衛星通信手段を手に入れることになる。海外に展開する部隊との通信能力も飛躍的に向上し、陸海空3自衛隊の連携も強化される。

 きらめき2号の運用が3月に始まれば、防衛省は独自に運用する衛星通信網を構築でき、有事の際にも通信手段が確保できるようになる。通信量に制約があるこれまでの民間衛星では有事や大規模災害の際には容量不足が懸念されたが、「自前なら有事でも主体的に運用できる」と防衛装備庁は強調する。

 通信環境の大幅な改善も図られ、通信妨害や傍受への安全性が飛躍的に向上。通信の高速・大容量化も実現し、短時間での映像や画像の送受信も可能だ。日本国内で海外の現場の詳細な状況がリアルタイムで把握できるようにもなる。「例えるなら電話回線と光ファイバーの違いだ」(防衛装備庁)という。

 陸海空3自衛隊で異なる通信方式も変換できるようになり、統合運用に不可欠な部隊間の連携も図られるという。

 防衛省は現行の民間衛星3基を、平成32年度末までに独自衛星に置き換える方針。実現すれば、日本本土を挟んで太平洋からインド洋までをカバーする衛星通信網が構築でき、中国の一方的な行動の抑止を念頭に安倍晋三首相が提唱する「インド太平洋戦略」の推進を後押しすることにもなりそうだ。

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