自民党のジャンヌダルク、“火だるま”に 安倍晋三首相重用の稲田朋美防衛相に試練

 稲田朋美防衛相が南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報問題で“火だるま”になっている。陸上自衛隊内で「不存在」だったはずの日報の保管が発覚し、学校法人「森友学園」の問題では訴訟への関与で説明を一転させた。安倍晋三首相は自ら見いだした“秘蔵っ子”だけに苦境に陥っても続投させる意向だが、期待する「女性初の首相」候補は試練のときを迎えている。

 ■靖国参拝に共感

 稲田氏と安倍首相の出会いは平成17年7月。自民党幹事長代理だった安倍首相らが発起人の議員連盟「平和を願い真の国益を考え靖国神社参拝を支持する若手国会議員の会」に講師で招いたのが弁護士の稲田氏だった。安倍首相には「靖国神社参拝は正義だ」と訴える熱意が印象に残った。

 転機はすぐに訪れる。小泉純一郎首相(当時)が8月に郵政解散を断行すると、造反組への「刺客」擁立に取り組む安倍首相の脳裏に稲田氏が浮かんだ。電話で出馬を要請したのは8月15日。そのとき稲田氏は靖国神社にいた。

 ■民主政権を徹底追及

 稲田氏が頭角を現したのは21年の衆院選で自民党が下野した後だ。同期の大半が落選する中、再選を果たした稲田氏は国会で舌鋒(ぜっぽう)鋭く民主党政権を追及した。

 首相にとどまらず、韓国で反日デモに参加した過去がある岡崎トミ子国家公安委員長に「治安のトップとして不適切だ」と辞任を迫り、「安全保障の素人」と述べた一川保夫防衛相には「自分の役目が分かっているのか。いいかげんにしてくださいよ!」とたんかを切った。ついたあだ名は「自民党のジャンヌダルク」だった。

 ■期待は重荷に

 政権に復帰した安倍首相は、稲田氏を「将来の首相候補」と見据え、一貫して重用している。24年に当選3回の稲田氏を行政改革担当相として初入閣させ、26年には「次のスターをつくるチャンスだ」として党政調会長にも起用した。

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