北ミサイル 拉致被害者家族ら強い憤り「破滅的な事態を避けて」

 北朝鮮が4日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に「成功した」と伝えたことを受け、拉致被害者家族や関係者には怒りが渦巻いた。北朝鮮の発表については中距離弾道ミサイルだったとの分析もあるが、国際的批判や圧力が強まる中で緊張を加速させる示威行動に、家族らは「対立をエスカレートさせる暴挙」と憤った。

 「日本政府は厳しい批判を幾度も言明したが、行動はエスカレートする一方」。横田めぐみさん(52)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(81)は強い懸念と憤りを示し、「破滅的な事態を避けるためにも、局面を切り開く新たな手立てを探ってほしい」と語った。

 拉致問題解決に取り組む救う会の西岡力会長は、北朝鮮が米国の軍事行動に繋がる「レッドライン」を踏まないよう情勢を見極めながらも「日米韓をはじめとする国際社会の圧力に反発している」と指摘。その上で「中国の出方は未知数で、米朝関係がさらに緊迫化すれば北朝鮮の危機感は強まる。拉致問題を切り離し、最優先課題として交渉するよう働きかけを続けるべきだ」と述べた。

 田口八重子さん(61)=同(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(79)は「どれほどミサイルを発射しようと、もはや一喜一憂することではない。拉致問題を最優先に解決するのが大前提。日本政府はしっかり前面に押し出し、取り組んでほしい」と強調した。

 有本恵子さん(57)=同(23)=の父、明弘さん(89)は「またいつもの挑発だ」と吐き捨てた。母の嘉代子さん(91)は「怖がるだけではなく挑発をやめさせ、拉致問題の早期解決に取り組んでほしい」と訴えた。

 増元るみ子さん(63)=同(24)=の弟、照明さん(61)は「厳重な抗議をまったく聞き入れず、不誠実な暴挙を繰り返す。北朝鮮への制裁強化はもちろん、朝鮮総連に解体を迫るなど、より厳しい圧力を具体的に示す段階に入ったのではないか」と怒りをにじませた。

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