北ミサイル 米本土到達で「離間」懸念 日米韓で脅威認識にずれも

 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したことで、核抑止力を米国に依存する日本は新たな課題を突きつけられる。米本土を射程に収めるICBMが実戦配備されれば、米政府が自国への核攻撃で国民の命を犠牲にしてまで同盟国を守るのか疑心暗鬼に陥る「デカップリング(離間)」問題が浮上するからだ。政府は日米韓3カ国の結束強化を図る一方、米核戦略の見直しにも関与を図ることで国民の不安を払拭したい考えだ。

 「3日の日米電話首脳会談でも北朝鮮の脅威については日米共同でしっかり対応しようと確認した。同盟国としての信頼関係は極めて高い」

 菅義偉官房長官は5日の記者会見でこう述べ、北朝鮮がICBM技術を獲得しても日米同盟の結束は揺らがないと強調した。しかし、政府内には「北朝鮮の弾道ミサイルの射程が伸びれば伸びるほど、米国による『核の傘』の信用性が脅かされる」(防衛相経験者)との危機感がある。

 1970年代以降の西欧諸国は、ソ連の中距離核戦力で攻撃されても、ICBMによる反撃を恐れる米国が核の使用をためらうのではないかというデカップリングに直面した。北朝鮮はノドンやスカッドERなど日本を射程に収める中距離弾道ミサイルを実戦配備しており、70年代の欧州と似た状況に置かれる可能性は否定できない。

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