北ミサイル 表現強める安倍首相 募る危機感

 安倍晋三首相が北朝鮮に対する発言を強めている。北海道上空を通過した29日の弾道ミサイル発射について「これまでにない深刻かつ重大な脅威」と位置づけた。これまでも北朝鮮の挑発行為を非難してきた首相だが、今回は過去にない強い表現で危機感を表明した。北朝鮮の横暴を広くアピールする狙いもあるようだ。

 北朝鮮は昨年9月9日の建国記念日に5回目の核実験を強行した。このとき首相は「北朝鮮の核開発はわが国の安全に対するより重大な脅威だ」とする声明を発表した。同時に弾道ミサイル発射を続ける北朝鮮を非難し、国連安全保障理事会決議の履行を北朝鮮に強く求めた。

 しかし、その後も北朝鮮の挑発は続き、首相は脅威の認識に関する表現をその都度変えてきた。

 今年3月6日に弾道ミサイルを4発発射した際は「北朝鮮が新たな脅威となったことを明確に示すものだ」と非難した。7月28日のICBM(大陸間弾道ミサイル)級ミサイル発射に対しては「国際社会の安全に対する重大な、そして現実の脅威だ」とし、「現実の脅威」に格上げした。

 そして北海道上空を通過した今月29日は従来の「重大」に加え、新たに「深刻」との言葉を用いて脅威の高まりを表現した。あえて「発射直後から、ミサイルの動きを完全に把握していた」とも言及し、国民の安全確保に向け監視態勢が十分であることを内外に強調した。

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