目良浩一の米東海岸レポート(1)慰安婦問題で日本政府に良い変化 一方で国際理解を得るチャンスを逃した

サンフランシスコは痛恨の極み

 今年7月に米ロサンゼルスから東海岸に引っ越した。米国の中心部、ニューヨークやワシントンDCにより近い場所に陣取って、国連や米国政府により強い影響力を与えるのが目的である。

 今年はさまざまなことが起こった。年初には、3年来のカリフォルニア州グレンデール市に対する裁判が終結した。勝訴はしなかったが、米国の連邦最高裁判所に審査の請願書を提出した直後の2月には、日本政府から、われわれ原告を支援する「意見書」が最高裁に提出された。

 2、3年前に外務省に要請したときには、「慰安婦問題は、外交問題でも、国際問題でもないので対処できません」とけんもほろろで、苦しい思いをしたが、一転して政府は民間の訴訟に関与してきたのであった。

 日本政府の方針が良い方へ変化してくれたことは、驚きとともに喜びであった。しかし、裁判自体に影響を与えるにはあまりにも遅すぎた。3月には、最高裁から不採択の決定通知が来た。

 この裁判が成功しなかったこともあって、米国内の数カ所で慰安婦像を建てる動きが出てきた。南部ジョージア州アトランタでは、領事館などの動きによって計画中止に追い込んだが、隣接する同州ブルックヘイブンでは、日本側の抵抗にかかわらず、6月に慰安婦像を建てられてしまった。

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