首相がバルト・東欧歴訪スタート いずれも歴代初「日本外交の幅広げる」

 【タリン=田村龍彦】安倍晋三首相は12日、政府専用機で羽田空港を出発し、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国とブルガリア、セルビア、ルーマニア歴訪をスタートした。いずれの国も日本の首相の訪問は初めて。首相は出発前、記者団に「日本外交の幅を広げていくことになる」と各国との2国間関係の強化に意欲を示した。首相は12日午後(日本時間同日夜)、最初の訪問国のエストニアに到着した。

 今回の6カ国訪問について政府関係者は「歴代首相は英仏独などを訪れてもバルト三国や東欧に足を延ばす前に退陣してしまった」として長期政権の強みを強調する。歴訪を終えると首相の第2次政権以降の外遊先は76カ国・地域となる。セルビアは中曽根康弘首相が1987年1月に当時のユーゴスラビアを訪れた。

 首相には日本企業約30社の幹部らも同行する。日本と欧州連合(EU)の間で昨年12月に経済連携協定(EPA)交渉が妥結したことを踏まえ、首相は記者団に「それぞれの国との経済関係を具体的に進展させていきたい」と語った。

 首相は各首脳との会談で「北朝鮮問題など国際社会が直面している喫緊の課題について連携を確認していきたい」とも述べた。エストニアを除く5カ国は北朝鮮と外交関係があり、圧力路線への協力要請は欠かせない。一方、東欧は中国が掲げる広域経済圏構想「一帯一路」の重要な地域に位置づけられる。首相は法の支配を含む基本的価値観の重要性を確認する考えだ。

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