放送制度改革 規制改革会議の大田弘子議長「放送法4条撤廃の議論していない」 安倍晋三首相は意欲も改革機運薄れる

 ただ、政府内で改革へのスタンスは同じではなかった。「唐突だ。改革の結論は出ていたはずだ」。総務省幹部はこう振り返る。推進会議は昨年11月、放送や通信に使う電波の有効利用を進める規制緩和策を首相に答申。総務省は有識者会議を設け、電波の有効利用に関する議論に乗り出していた。

 そうした中、今年3月に4条撤廃を含む改革案のペーパーが出回ると、経済産業省が作成に関わっているのではないかとの観測も流れ、総務省は警戒感を強めた。在京民放キー局5社は反対の立場を鮮明にした。自民党内からも「言論や民主主義にも関わる」(岸田文雄政調会長)などの慎重論が相次いだ。

 内閣支持率が下落しているだけに、強引に進めようとすれば政府・与党内の異論や反発は広がり、9月の自民党総裁選にも影を落としかねない。政府関係者からは、「首相官邸からの改革に向けた風圧は急速に弱まった」との声も漏れる。

(笠原健)

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