政府、住民避難訓練を当面中止 北ミサイルの発射可能性低下で

 政府が、全国各地で計画していた北朝鮮の弾道ミサイル発射を想定した住民避難訓練を当面中止する方針を固めたことが21、分かった。栃木や香川など9県で今年度中に実施する予定だったが、米朝首脳会談の開催を受けて対話ムードが広がる中、北朝鮮が弾道ミサイルを発射する可能性は低くなったと判断した。

 政府は一部の県に既に連絡しており、近く正式に通知する。9県は栃木と香川のほかに、宮城、新潟、富山、石川、奈良、徳島、熊本の各県。群馬、福岡両県は実施済みだ。

 栃木県矢板市によると、今月26日に訓練を予定していたが、政府から県を通じ「米朝首脳会談を受けた国際情勢を踏まえた判断」との理由で、当面中止するとの連絡があったという。政府関係者は「北朝鮮のミサイルが飛んでいたときと状況が違う。当面は見合わせるということだ。何かあれば再開することになる」と話した。

 訓練は国民保護法に基づき、内閣官房や総務省消防庁、県が合同で開催。全国瞬時警報システム(Jアラート)などの警報を受け、住民が公共施設に避難する訓練などを行う。平成29年3月以降、全国20カ所以上で実施されてきた。

 菅義偉官房長官は21日の記者会見で、訓練の当面中止には言及せず、「現在、Jアラートによる情報伝達の方法、弾道ミサイル落下時の行動について、周知のあり方の検討を行っている」と述べた。

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