米中貿易戦争のウラで尖閣に“異常事態” 「有事」意識か? 中国海軍の病院船が接続水域航行

 習近平国家主席率いる中国の覇権拡大を阻止しようとする、トランプ米政権の「世界戦略」も見え隠れする。経済面だけでなく、両国は軍事面でも対峙(たいじ)しており、その最前線は、南シナ海と台湾、尖閣諸島を含む東シナ海となる。

 台湾国防部(国防省に相当)は7日、米海軍のイージス駆逐艦「マスティン」と「ベンフォールド」が同日、台湾海峡に進入し、東北方向に向かったと発表した。台湾への軍事的圧力を強める中国への牽制(けんせい)といっていい行動だ。

 中国の触手は尖閣にも及んでいる。そのゆがんだ野望を感じさせる組織改編が1日、行われた。

 尖閣周辺の接続水域や領海への侵入を繰り返してきた中国海警局(海警)が、中国共産党の最高軍事指導機関・中央軍事委員会指揮下の人民武装警察部隊(武警)に編入されたのだ。軍事組織に位置づけられた海警は4日、編入後初めて、公船3隻を尖閣周辺の日本領海に侵入させた。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「これまでは、警察の『警』という文字を使って、『これは軍隊ではない』という隠れみのを付けていたが、(尖閣強奪への)本音をさらし出したのだろう。そもそも、中国海軍の船を改装して、海警局の船として利用しているという指摘もあった」と語る。

 組織改編直前、看過できない動きがあった。

 防衛省によると、中国海軍の病院船が6月29日、尖閣諸島・大正島周辺の領海外側にある接続水域を航行したのだ。海上保安庁の巡視船が無線で呼び掛けるなどして、約1時間後、接続水域の外に出たという。

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