終戦の日 日本遺族会会長・参院議員の水落敏栄氏(75)「常に心寄せてくださった両陛下に感謝と感慨」

 昭和20年8月に東北地方の爆撃で父親を失って、それからは悲惨な状況でした。農家でしたが、母親は冬は内職や雪下ろしの手伝いをやり、取れたコメも半分以上は売っていました。5歳の私は1週間に1度、白いご飯を炊くときは近所に触れ回っていたそうです。食べるものも着るものもなく本当に苦しかった。

 平成で最後の戦没者追悼式は感慨深いものがあります。天皇、皇后両陛下は常に戦没者と遺族に心を寄せてくださった。本当に感謝しています。昨年9月の遺族会の創立70周年記念式典にもご臨席いただきました。式が終わって帰られるときに陛下が「遺族も高齢化して何かと大変でしょうが、よろしくお願いします」とおっしゃって、お心遣いと事の重大さに涙が出ました。

 国家国民を代表する首相が、国のために尊い命をささげた方々が祀(まつ)られた靖国神社を参拝するのは国の基本の問題だと思っています。(新たに)戦没者を追悼する施設を作るのには反対です。魂の入らないものを作ってもどうしようもないじゃないですか。

 われわれの父親は国のために戦ってくれ、死んだら靖国にご祭神として祀るといわれて亡くなった。自分に会いたければ靖国神社に来なさい、と言い残した人もたくさんいて、靖国に行けばお父さん、兄弟、夫に会えると今までお参りしてきた。靖国は戦没者遺族の心のよりどころなんです。天皇陛下がご親拝できない、首相が参拝できない状況は残念で仕方がありません。

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