革新投資機構、正常化急ぐも 官がリスクマネー呼び込む難しさ露呈

検証エコノミー

 民間出身の取締役9人全員が辞任した官民ファンドの産業革新投資機構が機能停止に陥る中、日本経済の「リスクマネー不足」が浮き彫りになっている。機構は新たな産業育成を目指し、ベンチャー企業投資などでハイリスク・ハイリターンを狙うリスクマネーを増やす呼び水の役割を担うが、報酬体系などをめぐる経済産業省との対立で頓挫した。23日に開かれた機構のあり方を議論する第三者諮問会合でも出席者の間で「政策の追求と成功報酬のどちらに軸足を置くかで意見の濃淡があった」(経産省幹部)という。官民ファンドの意義が問われている。(大柳聡庸)

■高まる危機感

 「日本はリスクマネーの投資意欲が乏しい」

 昨年12月、機構の社外取締役を辞任した弁護士の和仁亮裕氏は発表したコメントでリスクマネー不足への懸念をあらわにした。

 現状を危惧するのは和仁氏だけではない。米スタンフォード大の星岳雄教授は機構への国の関与が強まることで「機構が(市場から退出すべき)ゾンビ企業の救済機関になる」と批判。投資会社、経営共創基盤(東京)の冨山和彦最高経営責任者(CEO)らも同様の立場をとる。

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