「現場に任せ、活発な議論を」就任1カ月の山梨知事

 山梨県の長崎幸太郎知事は17日で就任1カ月を迎える。「停滞から前進へ」。1月の知事選では、前任の後藤斎氏の県政を厳しく批判し、県政の大改革を訴えた長崎知事。財務官僚として山梨県庁に出向した経験も持つ。トップに就任し、現在の職員の仕事ぶりや県庁内の雰囲気をどう感じているのか。今後の見直しも含め、率直な思いを聞いた。

 --知事の目で見ても、県庁に停滞を感じるか

 「これまで、現場に権限がなかったというか、何でも知事が決めるスタイルだったのではないか。だが、仕事は自分で決められなければ面白くない。『任せるからうまくやってね』くらいのところがないと。そうすれば、伸び伸びと仕事ができ、県庁全体のパフォーマンスが上がると思う。権限をもっと分散した方がいい」

 --職員を見ていて気になる点は

 「細かな報告が多い。職員が書面を読み上げて説明するのではなく、本当に必要なことだけ説明してもらえばいい。それから、もっと議論する風土を作るべきだ。知事は最終決定をするが、そこに至る過程では意見のぶつかり合いや議論が多くあるべきで、そうした文化の方が県の力は高まる」

 --選挙では「国とのパイプ」を強調した

 「国への働きかけは、目的を持ち、合理的なやり方で行うものだが、形式的に終わっていることが多いのではないか。行って名刺だけ置いてくるというような。補助金を取るにしても、『書面を出しておきました』という感じが多いと思う。それではだめだ。『誰に根回ししたのか』『手続きはどういう状況になっているのか』などが重要で、積極的に足を運び、お願いしなくてはいけない。県選出国会議員に電話を1本入れてもらい後押ししてもらう。そういうところを私が率先して直していく」

 --県政に“長崎色”をどう示していくか

 「行動し、実績と成果を示す以外にない。新年度に県政運営の設計図である新しい総合計画を策定し、県の将来像を示す。いつまでに何をするか。選挙公約に時期と数値目標を盛り込んだものを作りたい」

 --公約では小中学校の25人学級の実現を重要政策に位置づけていた

 「実現すると、子供たちの学力が向上し、塾に行かなくても学校だけで十分な環境ができる。障害や引きこもりの子も個性を伸ばす可能性が開ける。家計も教育費の抜本的な軽減になるので、生活のしやすさが格段に上がる。そこを目当てに移住も増える。高い水準の教育が行われ、小学校の水準が上がれば、中学も、高校も水準が上がり“人材輩出立県”になる。そこを目がけて企業がやってくる-というのが目指すシナリオだ」

 --人口ビジョンはどう見直すのか

 「これまでのような数値目標は政治で制御できないから設定できない。逆にこのぐらいの対策をとると、どのくらいの水準に人口減の幅が抑制され、その場合の社会的インパクトはどうなるか-など、複数のシナリオを科学的、客観的に示したい」

 

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