F35A調達継続へ 墜落事故でも代替機なし いずも搭載F35Bも初 防衛省来年度予算

 防衛省は、最新鋭ステルス戦闘機F35Aと、派生型で短距離離陸・垂直着陸が可能なF35Bについて、今夏に決める来年度予算の概算要求に計上する方向で検討に入った。航空自衛隊が導入を進めるF35Aは墜落事故を起こしたばかりで原因を究明中だが、代替機がなく、航空戦力の整備に不可欠との判断から引き続き取得する。F35Bは初調達となる。

 複数の政府関係者が17日、明らかにした。調達数はA型とB型で最大計10機程度、総額1千億円規模となる見通しだ。

 F35Aをめぐっては、9日に空自三沢基地(青森県三沢市)所属の機体1機が青森県沖で墜落した。当面の飛行停止を決めた上で、空自の事故調査委員会が原因究明に当たっている。調査は長期化する可能性があるが、防衛省は重大な機体の欠陥が見つからない限り調達は継続する構えだ。

 国内配備のF35Aは過去に不具合による緊急着陸が計7回あったこともあり、一部野党からは「取得計画を見直すべきだ」との批判も出ている。これに対し岩屋毅防衛相は「現時点で変更する考えはない」としている。防衛省関係者も「F35Aは現時点で日本が調達できる唯一の第5世代の戦闘機だ。航空戦力を構築する上で他に選択肢はない」と語る。

 F35AはF4戦闘機や近代化改修に適さないF15戦闘機の後継機で、これまで13機が配備され、将来的に105機態勢となる。機体の最終組み立てを国内で行っていたが、平成31年度の調達分から完成機輸入に切り替えた。

 F35Bについては、現在進めている機種選定の手続きを7月までに終える方向だ。空自にとって初の「STOVL(短距離離陸・垂直着陸)機」で、昨年末に策定した新たな「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」で導入が決まった。将来的に42機を調達する。

 防衛省は、活動領域を西太平洋まで拡大しつつある中国軍に対抗するため、海上自衛隊の「いずも」型護衛艦2隻の甲板を改修してF35Bを搭載する計画を立てている。艦載機として戦力化するまでに10年程度は必要とされることから、自衛隊幹部は「教育訓練の観点からも導入は少しでも早いほうが良い」と語っている。

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