小売業の生産性向上で日本経済の成長力強化も コンビニ人手不足対策

 コンビニエンスストアの人手不足対策がうまくいけば、スーパーや百貨店など小売業界全体にも同様の取り組みが広がる可能性がある。国内総生産(GDP)の約14%を占める卸売業・小売業の生産性が高まれば、日本経済全体の成長力強化につながりそうだ。

 コンビニなど小売業界の人手不足は、他の業界より深刻となっている。日本銀行の3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、プラスなら人手の過剰、マイナスなら人手の不足を示す雇用人員判断指数(DI)は全規模の小売業でマイナス40と、全産業のマイナス35より悪かった。

 計画策定の経緯に関し、経済同友会の代表幹事に就任する桜田謙悟SOMPOホールディングス社長は「各企業の判断に任せるのが正しい。国が介入することはない」と批判。「(計画によって)さらに人手不足の逼迫(ひっぱく)感が高まれば、消費へ影響することにもなりかねない」と懸念する。

 だが、りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は、コンビニの業務効率化や働き方改革がうまく進めば、「スーパー、百貨店、一部の中小店などが参考にして動き出す」と期待。コンビニは消費者が頻繁に使うため、セルフレジ導入などの効果が早期に出てきて、追随の動きが速まる可能性がある。

 また荒木氏は、コンビニのバックヤードでの調理業務へロボットを導入する動きなどにつながれば、「外食産業などにも取り組みが広がっていくだろう」とも分析している。(山口暢彦)

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