韓国「横流し疑惑」第三国は中国か!? 日本は「理解し合えない隣人」を前提に…

【ここがヘンだよ!日本】

 経産省は1日、韓国への輸出管理強化措置を発表した。内容は、(1)4日から、重要半導体素材「高純度フッ化水素」「レジスト」「フッ化ポリイミド」の3品目は、輸出の可否を個別に判断する(2)8月末以降、貿易管理上の優遇措置を与える「ホワイト国」から外す-というものだ。

 こうした措置が取られた背景には、2つの事情がある。

 1つ目は、日本政府から見て、「韓国政府が信頼に値しない存在になった」ということだ。これは当然だろう。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は、日韓の慰安婦合意を一方的な国内事情で覆し、海上自衛隊機へのレーダー照射事件では事実を認めず、いわゆる「元徴用工」の判決にも、日韓請求権協定に基づく日本の協議要請を無視して、解決に向けて動き出さなかった。

 2つ目は、韓国が半導体素材を「第三国」に横流ししている可能性が極めて高い点だ。与党幹部が「北朝鮮」や「イラン」を示唆しているが、私はその可能性は低く、現実に問題となっているのは「中国」との関係だと思う。

 中国は近年、国家戦略「中国製造2025」を提唱し、半導体の輸入を減らそうとしている。半導体の国産化を進めているのだ。韓国企業はこれに呼応して、中国国内に半導体の先端工場を建設した。

 ここで、「中国の新工場で使われる半導体素材はどこのものか?」という疑問がわく。韓国に生産能力がない以上、日本から輸出した半導体素材を横流ししている疑いが濃いのだ。

 日本は、中国への最先端の半導体素材の輸出には慎重で、個別に輸出許可を求めている。

 こうした事情を踏まえれば、今回の韓国向けの輸出管理強化は「望ましくはないが、仕方がない」とでも言うべきものである。

 ただ、問題は今後だ。

 仮に、日本が8月末に韓国を「ホワイト国」から外した場合、韓国はタガが外れて、ますます「反日」的な傾向を強めるだろう。日米韓による極東の安全保障体制が維持できるかどうか、大きな疑問が持たれる。

 やはり保守的に考えたら、願わくば、韓国を「ホワイト国」の枠に留めたまま、日韓関係を再構築していくことを検討せざるを得ないのではないか。

 「もはや、韓国とは理解し合えない」という思いは、日本人の大勢が一致するところだ。それを前提としたうえで、「われわれは、『理解し合えない隣人』となった韓国と、どうやって付き合っていくか」を考える段階に来ている。

 威勢良く、韓国を批判するのもいい。ただ、今回の参院選(21日投開票)で、その後の日韓関係のあり方について、勇気を持って語ってくれる政治家はいるのだろうか?

 ■宇佐美典也(うさみ・のりや) 1981年、東京都生まれ。東大経卒、経産省入省。企業立地促進政策、農商工連携政策、技術関連法制の見直しを担当後、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)で電機・IT分野の国家プロジェクトの立案やマネジメントを行う。2012年9月に経産省を退職。現在、政策コンサルタントとして活躍する。著書・共著に『朝日新聞がなくなる日-“反権力ごっこ”とフェイクニュース』(ワニブックス)、『逃げられない世代-日本型「先送り」システムの限界』(新潮新書)など。

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