国民、立民と統一会派 憲法や原発の根幹政策の隔たり抱えたまま

 国民民主党は10日の両院議員懇談会で、立憲民主党から提案された衆院での統一会派構想について、参院でも統一会派の結成を求める方針を決めた。今後、会派結成に向けた本格的な協議に入るが、両党は憲法改正や原発政策など根幹的な政策で隔たりを抱えており、交渉は難航する可能性がある。(広池慶一、千田恒弥)

 「統一会派結成に向けて政策的方向性、その他必要な事項について誠実に協議し、合意を形成する」

 玉木雄一郎代表は懇談会で、立民の枝野幸男代表に回答する文書を読み上げ、政権交代に向け「野党の固まり」を衆参両院でつくる必要性を強調した。ただ、協議する政策の中身は「立民に返事をした上で決まっていく」と明言を避けた。

 枝野氏は統一会派を結成する条件として、立民の憲法改正に関する考え方や原子力発電の「ゼロ」政策、選択的夫婦別姓などへの協力を掲げている。

 しかし、国民は条件付きの原発再稼働を認める電力総連の組織内候補を抱えており「原発ゼロ」をそのまま受け入れるのは難しい。憲法改正も、安倍晋三政権下の議論を否定しない玉木氏と、後ろ向きな枝野氏の間では温度差がある。

 このため、10日の懇談会では、立民側の条件をのめば党の存在感が低下しかねないとして慎重な対応を求める意見が相次いだ。

 吉良州司衆院議員は「本当に政権を目指すのなら、今まで積み上げた政策を貫くべきだ」と訴えた。川合孝典参院議員は立民への回答内容に賛同しつつ「政策・理念が守られることが前提だ」とクギを刺した。

 一方、古本伸一郎衆院議員は「立民と一緒になれば年がら年中、批判の野党になる」と懸念し、「立民の提案を見る限り、軍門に下れとしか読めない」として会派結成に反対した。

 こうした声に、玉木氏は「百パーセントこちらの意見が通るわけではないが、単に吸収されるわけではない」と述べ、協議を始めることに理解を求めた。

 統一会派構想をめぐっては、立民から同様の提案を受けた野田佳彦前首相率いる衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」も協議入りを決めている。構想が実現すれば、旧民進党勢力が会派として再結集することになり、先には党同士の合併も視野に入ってくる。懇談会の終盤、古賀之士参院議員は不安を口にした。

 「『民進党に戻るだけなんですね』といわれたとき、どう理論武装すればいいのでしょうか…」

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ