逆風経験なし…自民若手てこ入れ懸命 野党「一本化」「れいわ」課題

 次期衆院選に向け、与野党は体制づくりを急ぐ。自民党は逆風の選挙を経験していない若手の支持基盤の強化が焦眉の急となっている。首相主催の「桜を見る会」や、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業をめぐる汚職事件で国民の不信感が高まっていて、厳しい戦いを強いられかねないからだ。

 「自民党はいつでも解散できるという体制で、安倍晋三首相の判断を待つ」

 二階俊博幹事長は7日、役員会後の記者会見でこう強調した。ただ、当選1~3回の若手は「フォローの風」(党幹部)を受けてきた。野党が統一候補を擁立すれば激戦になるのは必至で、全289選挙区のうち「60議席以上落とす可能性がある」(選対関係者)との厳しい見方もある。

 このため自民党は昨年11月、若手向け研修会をスタート。選挙で支援を受ける地方議員との関係構築や街頭演説の手法を伝授するなどして底上げを図る。

 候補者が一本化されていない選挙区の調整も急務だ。静岡5区や新潟2区、高知2区などでは二階派系と他派が競合している。二階氏が平成29年衆院選で自民候補を破った野党候補らを二階派に迎え入れたことが公認争いの火種になっているケースが目立つ。

 公明党は現職と元職が地盤とする9選挙区の議席確保に加え、比例代表で現有の21議席以上を目指す。選挙区で自民候補を支援する見返りに比例で協力を得るバーター戦術を強化する。

 一方、立憲民主、国民民主、共産、社民の主要4野党は昨年11月の幹事長・書記局長会談で、候補者調整を話し合う枠組みの設置で合意した。289選挙区の多くで候補者を一本化し、与党側との一対一の対決構図に持ち込みたい構えだ。

 ただ、立民、国民、社民の合流協議が決着していないこともあり、具体的な調整は始まっていない。産経新聞のまとめでは、約10選挙区で立民と国民の候補者が競合。立民・国民系と共産の候補者が並び立つ選挙区も10前後ある。

 4野党の公認候補や、旧民主党系の無所属現職がいない選挙区が80近くあり、空白区の解消も課題だ。

 さらに、れいわ新選組の動向も焦点となりそうだ。山本太郎代表は「消費税率5%」への賛同を野党共闘に加わる絶対条件に掲げる。ただ、立民の枝野幸男代表は否定的で、共闘が実現しなければ最大で約130人の候補者を擁立する構えだ。(長嶋雅子、清宮真一、千葉倫之)

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