イラン、米軍基地攻撃 日本政府、海自中東派遣変更せず 首相の中東訪問は情勢見極め判断

 政府は8日、イランがイラク国内の米軍駐留基地を攻撃したことを受け、情報収集を急いだ。安倍晋三首相は情報の分析に全力を挙げ、邦人保護、関係国と連携した外交努力、不測の事態に備えた万全の態勢を取るよう政府内に指示した。首相が11日から予定するサウジアラビアなど中東3カ国歴訪については、情勢を見極めた上で判断する。海上自衛隊の中東派遣は、現状では変更しない方針だ。

 首相は8日、滝沢裕昭内閣情報官らから現地状況などについて報告を受けた。その後、国家安全保障会議(NSC)4大臣会合を開き、中東情勢について最新情報の分析などを行った。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官はその後の記者会見で、「引き続き関係国と緊密に連携し、粘り強い外交努力を展開していきたい」と述べた。「全ての関係者に緊張緩和のための外交努力を尽くすことを求める」とも語った。

 今後、米側の報復次第では、情勢のさらなる悪化は避けられないと見る向きが多い。政府高官は「いろんなことが考えられる」と述べ、事態を注視する考えを示した。

 首相の中東訪問の可否について菅氏は「今般の事態も含めた現地の情勢を見極めながら判断をしたい」と述べるにとどめた。政府は、トランプ米大統領が予定している声明など米側の対応を見たうえで最終決定するとみられる。

 政府は昨年12月に中東への海上自衛隊派遣を閣議決定した。日本関係船舶の安全確保のため、2月上旬に護衛艦が出航、哨戒機は今月中にも活動を開始するスケジュールとなっている。菅氏は「日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集体制を強化することは必要だ。現時点で方針に変更はなく、現地の情勢を見極めつつ準備に万全を期したい」と述べた。

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