首相、サウジ皇太子と会談「当事者間の対話が必要」で一致

 【ウラー=沢田大典】安倍晋三首相は12日夜(日本時間13日未明)、サウジアラビア北西部ウラー近郊で、同国の実質的指導者であるムハンマド皇太子と会談し、米国とイランの対立を受け緊迫している中東情勢などについて意見交換した。日本政府によると、両氏は地域の安定と緊張緩和に向け当事者間の対話が必要だとの認識で一致した。

 首相は「イランを含む中東地域での軍事衝突は、地域だけでなく、世界の平和と安定に大きな影響を及ぼす」と懸念を表明した。その上で、事態のエスカレートを避けるため「各国の抑制的な対応を望み、評価する」と述べ、サウジと緊密に連携したい考えを伝えた。

 ムハンマド氏は「首相の見方に完全に同意する。この地域の緊張は世界全体に悪影響を及ぼすものであり、当事国間の対話が必要不可欠だ」と述べた。イランや米国などが念頭にあるとみられる。首相とムハンマド氏は関係国が力を結集すべきとの認識で一致した。

 首相は中東に派遣する海上自衛隊の活動について説明し、ムハンマド氏は「日本の取り組みを完全に支持する」と応じ、両氏は航行の安全確保に向け両国で連携することを確認した。

 会談はムハンマド氏の別荘で行われた。岡田直樹官房副長官らを交えた少人数で約45分間、通訳のみを交えた「テタテ」と呼ばれる形式で約20分間行われ、時間の半分を中東情勢について割いたという。岡田氏は「地域の安定と緊張緩和の方策については、テタテで突っ込んだ議論が交わされたようだ」と説明した。

 二国間関係についても議論が交わされた。

 首相とムハンマド氏はサウジから日本への石油の安定供給について、今後も協力していくことを確認した。サウジは今年11月に20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を初開催する予定になっており、首相は前議長の立場から協力を申し出た。

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