「ポスト安倍」を見据え 岸田派の軍師にベテランが就任する理由

【政界徒然草】

 「ポスト安倍」に向け、軍師役に顔の広いベテランを起用へ-。自民党岸田派(宏池会)は、派の事務総長に、同派筆頭副会長の根本匠前厚生労働相を兼務で登用する見通しとなった。前事務総長の望月義夫元環境相の死去に伴う措置だが、根本氏は安倍晋三首相や派会長の岸田文雄政調会長と衆院初当選同期で、特に首相と親しい。一方で、政界引退後も派内に影響力を持ち、首相に批判的な古賀誠名誉会長とも良好な関係を築く。派内外の調整を図りながら「岸田政権」を実現できるか。

 「筆舌に尽くしがたい悲しみを覚えずにはいられません。なぜこんなにも早く逝ってしまったのか」

 昨年12月23日、望月氏の地元・静岡市で営まれた葬儀で、岸田氏は絞り出すように弔辞を読みあげた。

 地方議員を経て国会議員になった望月氏は、政局に弱い「お公家集団」とも揶揄される岸田派では、数少ないたたき上げだ。派を超えて多くの議員から「もっちゃん」と呼ばれ、愛された。首相も「宏池会の党人派」と一目置いた。

 平成30年の前回総裁選で、岸田氏が出馬を検討した際には事務総長として他派との折衝を担った。

 「もっちゃんの代わりをできる人はいないよ…」

 宏池会のベテラン議員は、力なくこう語る。

 根本氏は旧建設省出身。若手時代から、首相や石原伸晃元幹事長、塩崎恭久元官房長官と政策グループ「NAIS」を結成するなど、首相と活動を共にする機会が多かった。復興相や厚労相として安倍政権を支えたほか、30年3月には、党憲法改正推進本部事務総長として、憲法9条への自衛隊明記など4項目の党改憲案の策定に尽力した。

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