東京都知事選 コロナ禍 都民の安全・安心に目を 社会部長 中村将

 新型コロナウイルスの影響をもろに受けた東京都知事選は、現職の小池百合子氏が再選を確実にした。選挙中に感染者の増加に拍車がかかり、投票日を含めた終盤には4日連続で100人を超えた。小池氏が担うことになるコロナ第2波への備えと封じ込めへの道のりは依然、険しい。

 小池氏は3月下旬、「ロックダウン(都市封鎖)」発言で混乱を招いたが、その後は「不要不急の外出は控えて」「密です」と軽妙に語りかけ、緊急事態宣言下では「ステイホーム」との言葉で外出自粛を呼びかけた。小池氏の言葉は耳に残る。事業者に休業要請する一方、都独自の協力金支給などの対策も講じ、感染拡大を押さえ込んだ。

 だが、東京は宣言解除後も感染者がゼロになることはなく、くすぶる「火の粉」がここにきて感染者数を増大させた。4日には131人にまで増え、投票日までの1週間平均でも1日93・1人に上っている。

 備えは万全か。感染拡大の指標となる「東京アラート」の目安はいつの間にかなくなり、選挙中に医療提供体制を評価する指標に代わった。感染拡大が再燃し、「夜の街への外出は控えて」「不要不急の他県への移動も控えて」と促すが、重症者数が比較的少なく、医療体制の逼迫(ひっぱく)もみられないことから、宣言発令前夜の状況とは違うという。危険なのか、まだ大丈夫なのか-わかりにくい。

 来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの開催には、コロナ感染拡大を封じ込め、各国選手らの感染リスクを払拭する必要がある。時間は限られている。

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