最上川氾濫でも「100年に1度」 9時間前予想も予報に生かされず

 山形県の最上川で28日夜から29日朝にかけて発生した氾濫で、発生確認の9時間前に気象庁が「100年に1度」の水位上昇を予測したが、指定河川洪水予報に活用されなかったことが29日、分かった。4日に氾濫した熊本県の球磨川でも5時間前には「100年に1度」レベルの値を予測。2つの川では実測値に基づく指定河川洪水予報を国土交通省中心に出しており、気象庁の流量予測は活用されていない。

 東北地方では28日夕にかけて豪雨となり、最上川では山形県大石田町の水位観測所で同日午後9時10分に5段階の警戒レベルで「4」相当の氾濫危険情報が発表された。29日午前0時10分に氾濫発生が確認され、「5」相当の氾濫発生情報が出された。

 一方、気象庁が運用している「流域雨量指数」で、同町地点では午後3時時点で、午後8時に「100年に1度」レベルに相当する値に近づくと予測され、実際に午後7時半に到達した。同町周辺では「100年に1度」の発生頻度で洪水被害が想定されていた。

 「流域雨量指数」は上流域の予測雨量などを基に、全国に約2万ある河川の流域を1キロ四方に区切り洪水危険度を数値化した指標。気象庁と国交省が共同発表する大河川対象の指定河川洪水予報には反映されていない。

 今回は山形地方気象台の判断で28日午後3時以降、流域自治体首長へ直接電話するホットラインでの警戒を呼びかけ、大石田町では同日午後7時半には一部地域で避難指示が出された。

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