「沖縄独立」に中国暗躍! 外交、偽情報、投資で工作…米有力シンクタンク“衝撃”報告書の中身

 だが、中国による尖閣・沖縄侵略に対峙(たいじ)する「図上演習」は、これだけでは不十分といえる。

 例えば、中国が日本政府を飛び越して、沖縄県と直接、「尖閣諸島と東シナ海の共同開発」を提案し、玉城デニー知事がこれを受け入れた場合、どうなるだろうか?

 常識的には、外交権は日本政府に属する。沖縄県には外交権がないから不可能だ。

 しかし、国連では、沖縄の人々を先住民族として、その権利を保護すべきとの勧告が2008年以来、5回も出ている。琉球独立派は、国連人権理事会などに「琉球の自己決定権がないがしろにされた」「中国と沖縄の外交を認めよ」と訴えかねない。国連も「琉球・沖縄の権利を保護せよ」と、日本政府に勧告を出す危険性がある。

 万が一、日本政府が妥協して、沖縄が中国と独自外交を展開することになった場合、その先がどうなるかは語るまでもないだろう。中国の思惑通りではないか。

 沖縄のマスコミや政治を見る限り、中国の工作活動の影響が広がっているとしか思えない。CSISの報告書が危惧するように、中国は尖閣関連の混乱に乗じて、あらゆる手を使って沖縄を日米から引き剥がしに動いてくるだろう。

 ぜひとも、尖閣有事の図上演習には、沖縄の政治や経済、マスコミ、国連の各組織の動向も、「要素・要因」として組み込んでほしい。それをしっかり米軍と共有して対処することこそ、「中国の野望」を打ち下す最善の策といえる。

 ■仲村覚(なかむら・さとる) ジャーナリスト、日本沖縄政策研究フォーラム理事長。1964年、那覇市生まれ。79年 陸上自衛隊少年工科学校(横須賀)入校、卒業後、陸自航空部隊に配属。91年に退官。企業勤務を経て、2004年にITソリューション会社を設立するとともに、沖縄の基地問題や尖閣問題、防衛問題の取材・執筆活動を続けている。著書に『これだけは知っておきたい沖縄の真実』(明成社)、『沖縄はいつから日本なのか』(ハート出版)など。

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