菅首相、経済回復前のめり 「Go To」成功、「政治生命をかけていた」

 新型コロナウイルス対策をめぐり、菅義偉(すが・よしひで)首相は社会経済活動の再開を一層進めるとみられる。安倍晋三政権で経済回復の旗振り役を担っていたからだ。10月1日からは観光支援事業「Go To トラベル」に東京都を追加する予定で、今後も経済回復を促す施策を打ち出すもようだ。

 首相に就任しても経済重視の姿勢は変わらなかった。16日の記者会見では、新型コロナについて「爆発的な感染拡大を絶対阻止し、社会経済活動との両立を目指す。さもなければ、国民生活が成り立たなくなる」と強調した。

 「Go To」は官房長官だった菅首相の主導で7月22日にスタート。当時は東京都などで感染拡大に歯止めがかからず、事業実施に不安の声が上がっていた。だが、菅首相の強い意向で直前に東京都だけを除外して開始。これまでに延べ約1300万人が利用し、懸念された利用者の感染者は15日時点で10人にとどまっている。

 「ある意味で政治生命をかけていた。失敗したら大変だった」。菅首相は周囲にこう語っている。16日の会見でも「メリハリのある対策をやる」と語り、今後も感染拡大防止と経済回復の両立を進める考えだ。

 ただ、感染再拡大の懸念が完全に払拭されたわけではない。今後はインフルエンザとの同時感染への備えも必要で、来年前半をめどとしている国民全員分のワクチン確保など、さらなる医療体制充実も早急に求められる。(大島悠亮)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ