泉佐野市ふるさと納税の返礼品開発支援策に期待と不安

 ふるさと納税に復帰した大阪府泉佐野市は、10月から始めた地場産品創出の支援制度について、参加を検討する企業向けの説明会を開いた。制度は、ふるさと納税で集まった寄付金を魅力的な返礼品開発につなげるのが狙い。しかし、一定の寄付金が集まらないと補助金を受けられないため、企業からは、期待の一方で「寄付者に受け入れられる返礼品でなければ損失が出かねない」と不安の声も聞かれた。

 市は10月1日から、地元の企業を対象に、新しい地場産品のアイデアを募集。その中から採択した事業に対して、インターネットで寄付を募るクラウドファンディング(CF)方式で、ふるさと納税を募る。集まった寄付金は、40%を事業所設置などの設備投資を対象とする補助金として業者に支給。30%は市が返礼品を業者から購入する代金、30%は返礼品の送料など制度の運用にかかる経費にあてる。

 ただ、寄付額の40%が補助対象経費の半分に達することが、市による補助金支給の条件となるため、商品開発など初期段階の投資費用は企業が自己資金でまかなう必要がある。

 市内で9日開かれた説明会には22社が参加。市の担当者は「ふるさと納税によるCFは寄付者の税が大幅に控除される利点があり、企業は一般的なCFより資金調達しやすい」などとメリットを強調した。

 企業側からは「CFの期間中は、赤字も覚悟で事業を進めることもありえるのか」との指摘があり、市担当者は「返礼品は他自治体と比較される。寄付を集めるには、なるべく利益を抑え、返礼品の“お得感”を出してもらう努力が必要になる」と答えた。

 釣り具の製造・販売を行う大松商事(同市)の担当者は説明会の終了後、「返礼品が寄付者のニーズと合うのか、(企業の自己資金で)身銭を切る体力が持つのか、ある意味で賭け。それでも参加申請は出そうかと思う」と話した。

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