接種1回案浮上 世界的ワクチン不足 安定供給に懸念

 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、まずは幅広い国民に1回接種させることを優先する方針に変更する案が政府内で浮上している。現状は2回の接種が原則だが、世界的なワクチン不足で国内への供給量が不透明なことに加え、1回の接種で一定の効果があるとする研究成果も出てきたからだ。ただ、厚生労働省には「現時点では十分なデータもなく、非科学的」と慎重な意見も強い。

 「もし1回でそれなりの効果があり、日本でもそれでいこうとなれば、(ワクチンの)打ち方も変わってくる。これから考えなければいけない」

 河野太郎ワクチン担当相は21日に出演したテレビ番組でこう言及し、接種回数変更の可能性を示唆した。23日のテレビ番組でも「今の時点では」と前置きして2回接種が前提としながらも、1回接種優先を「『ない』とは言わない」と含みを残した。

 ワクチン製造元の米製薬大手ファイザーは2回の接種で予防効果は95%との臨床試験の結果を発表しており、多くの国では2回の接種を実施している。日本も3週間の間隔で2回接種する計画だ。その計画に沿って接種をスムーズに進めるために、マイナンバーを活用した新たな接種管理システムの構築も進めている。

 ただ、2回接種を行うためには安定的なワクチンの供給という土台が不可欠だ。それが大きく揺らいでいることが1回接種優先の案を押し上げている。

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