イラク・モスル:悪夢の中に暮らした子ども、身体と心のケアが急務【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会
ユニセフ・イラク事務所声明

[画像: https://prtimes.jp/i/5176/965/resize/d5176-965-474903-0.jpg ]

【2017年7月13日 バグダッド(イラク)発】

ユニセフ(国連児童基金)・イラク事務所副代表ハミダ・ラマダニは、イラクのモスルでは戦闘が収まりつつあるものの、子どもたちは身体的・精神的ケアや保護を緊急に必要としているとして、以下とおり声明を発表しました。

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モスルでの戦闘は終わりが近づいているものの、子どもたちが負った身体的・精神的な傷を癒すためには長い時間が必要です。モスルでの暴力の悪夢を生き延びた約65万人の子どもたちは、3年もの間、とてつもなく大きな犠牲を払わされ、繰り返し襲ってくる恐怖に耐え続けてきました。

モスル西部の旧市街など、いまだに暴力が続く場所に取り残されて苦難を強いられている子どもたちがいます。ある医師が私たちに語りました。ここには、生後1週間の新生児を含む子どもたちと母親たちが、怪我をし、埃や泥にまみれ、栄養不良の状態でやってきます。激しい戦闘下に10カ月近くも暮らしたことにより、子どもたちが受けた被害です。

この3日間、ユニセフとパートナー団体は、医療施設や避難民受け入れセンターを訪れる、極めて厳しい状況にあるおとなの同伴者のいない子どもたちの数が増加している実態を見ています。運びこまれた赤ちゃんの中には、瓦礫の中にひとり取り残されているところを発見された子どもたちもいました。

おとなの同伴のない乳児や子どもたちが、トラウマ治療センターや一時施設に到着すると、直ちにユニセフやその他の人道支援組織に紹介され、支援を受け、家族との再会努力が開始されます。

今後数週間、数カ月の間は、子どもたちのニーズと彼らの未来が最優先にされなければなりません。ユニセフは、イラク紛争のすべての当事者に対して、すべての子どもたちを、彼らの出生地や所属に関係なく、子どもとして扱うように、重ねて求めます。今は、子どもたちが回復し、トラウマを乗り越え、家族と再会し、失われた子ども時代を取り戻すために使われるべき時間なのです。

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■ユニセフのモスル支援について

ユニセフはパートナー団体と協力して、おとなの同伴者のいないあるいは離ればなれになってしまったモスルの子どもたち1,333人の家族との再会を果たしました。ユニセフは、緊急用栄養補助剤、予防接種ワクチンや応急処置キットの提供を行っています。
ユニセフは日々、50万人に対して水の提供を行っています。その中には、キャンプや緊急避難所に暮らす避難民への1日520万リットルの水、およびモスルの東部・西部とその周辺に暮らす人々への1日330万リットルの水が含まれます。
避難民が家に戻るに際して、過去3年間学校に通えなかった子どもたちも少なくない中、子どもたちへの公式な教育を再開する必要があります。さもなければ、この世代を失う危険があるのです。これまでに、ユニセフはモスルの西部・東部の470の学校の再開を支援し、36万4,500人の子どもたちに教育の機会を提供しました。
ユニセフは、紛争前のモスルの人口は120万人、その多くはモスル西部に居住し、半数は子どもだと推定しています。

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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