全国で進む淡水魚の危機 4割が絶滅危惧種 9/20 田んぼと生きもの保全キャンペーンを開始!

WWFジャパン
1. 「水田・水路の生物多様性と農業の共生プロジェクト」へ支援を呼びかけるキャンペーンを開始。2.  環境省レッドリスト2019では、汽水・淡水魚の約4割が絶滅危惧種に指定されており、淡水魚の危機が進む。3.  希少な淡水魚が生き残る九州北西部の水田・水路は、圃場・水路改修などが進んでおり、今、農業者、自治体、研究者、企業と共に野生生物と農業が共生する道を探ることが必要。

 公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(所在地:東京都港区 会長:末吉竹二郎 以下、WWFジャパン)は、9月20日(金)より、田んぼと生きもの保全キャンペーン「失われる命の色」をスタートさせました。これは、WWFジャパンが2017年から九州北西部の水田地帯で展開している「水田・水路の生物多様性と農業の共生プロジェクト」へのご支援を呼びかけるものです。

 現在、日本全国で淡水魚の危機が進んでおり、「環境省レッドリスト2019」によると、汽水・淡水魚の約4割が絶滅危惧種となっています。国際的にも、日本の淡水魚の危機が指摘されており、2019年7月にIUCN(国際自然保護連合)が公開した最新の「レッドリスト」では、日本に関して33種が新たに絶滅危機種として記載され、その大半が淡水魚でした。その中には、九州北部の水田のみに生息するアリアケスジシマドジョウも含まれています。

 日本では過去50年間に、土の水路や土手に囲まれ、多様な生物が生きられる水田の環境が、農業の近代化に伴い大きく失われました。その中にあって、多くの淡水魚が生き残っている場所が、九州北西部に広がる水田地帯です。特に、佐賀県、福岡県、熊本県では、水田に付随する水路が、淡水魚の貴重な棲みかになってきました。WWFジャパンと九州大学との共同研究により、この地域で見られる絶滅のおそれの高い淡水魚23種のうち20種が、農業用の水路で確認されています。全国的にみても水路網が発達してきた結果、多様で複雑な水環境が農業者によって保持されてきており、他の地域では失われつつある多様な淡水魚が、人間の生産活動と共存する形で生き残っています。

 九州大学との共同研究の調査から保全上重要な水田・水路であることが分かった場所にも、圃場や水路の改修計画が持ち上がっています。水田も水路も人が作った環境ですが、そこを流れる水は、紛れもなく流域の生態系を構成する重要な要素となっています。今、地元の行政や農業者の理解を得て、生物多様性に配慮した形で改修が行なわれる水田・水路を増やし、そこに奇跡的に生き残った貴重な淡水魚を始めとする生きものを守る必要があるのです。

 ■本キャンペーンについて詳しくは:
失われる命の色 田んぼと生きもの保全キャンペーン → https://www.wwf.or.jp/tanbo/
■本プロジェクトについて詳しくは:
水田・水路の生物多様性と農業の共生プロジェクト → https://www.wwf.or.jp/activities/activity/209.html

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