伝説の猪木VSアリ戦に決着はない 40年の節目に「世界格闘技の日」

 【スポーツ異聞】

 往年の格闘技ファンの多くが記憶する6月26日が「世界格闘技の日」として制定された。それは、アントニオ猪木とボクシングヘビー級王者ムハマド・アリ(米国)による40年前の「格闘技世界一決定戦」に由来する。今でこそ、総合格闘技の歴史的な一戦として評価されているが、当時は「世紀の茶番」と誹謗中傷が鳴りやまなかった。痛恨の引き分けにもかかわらず、莫大なギャラを手にしたアリ陣営は多くを語らず、栄光のボクシング人生の「汚点」のようにしか扱ってこなかった。「ミステリアス」な異種格闘技戦の真相は今も謎のままだ。

 ■両陣営の見解の不一致

 格闘技史上、最もメモリアルな日が40年という歳月をへて再び脚光を浴びることになった。格闘技ファンやプロレス関係者はさぞ、喜んでいることだろう。

 1976年6月26日、日本武道館。猪木-アリの異種格闘技戦は40%近い視聴率を獲得し、国民的関心事になった。ところが両陣営のスタンスに大きな隔たりがあり、試合そのものが中止になる可能性もあった。真剣勝負として試合に臨んだ猪木に対して、アリは「エキシビション」として来日。ルールをめぐってゴング寸前までもめ、猪木側は「プロレス技が制限された」と主張した。

 15ラウンドの大半を猪木はリング上に寝たままの状態でキックを繰り出し、アリを執拗に攻めた。しかし、アリの軽快なフットワークにかわされ、決定打に欠けた。アリも数発のジャブで応戦したが、猪木を口でののしって挑発するのが精一杯。そんな試合の象徴的なシーンは「猪木アリ状態」と呼ばれ、総合格闘技のマッチで両者が牽制し合い、膠着状態になることを指す代名詞となった。興行的には一定の成功を収めたが、壮絶なバトルを期待して高額なチケット代を支払った武道館のファンは完全に裏切られる形となった。

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