遠藤、稀勢の里から初金星奪取 横綱の戦う姿勢に感銘「自分も」 大相撲

 稀勢の里から初金星奪取へ、普段はクールな遠藤が戦前から燃えていた。「そこは少し意識して。チャンスだと思った」

 意欲が己の背中を押してくれたかのように前へ出た。頭で当たって横綱を突き放した。滑って、右足が一瞬流れ「危ないと思った」。それでも相手の引きに乗じて再び前へ。思い切りよく土俵下まで吹っ飛ばした。

 仰ぎ見る存在に勝ったことで得られるものは大きいだろう。3月の春場所千秋楽。左上腕付近に負傷を抱えながら強行出場し、劇的な逆転優勝を果たした稀勢の里の姿に心を打たれた。

 「見習うべきというか、すごい。横綱でもあれだけ死にもの狂いで勝ちに行く姿を見てプロだな、と思った。自分も今まで通してきた相撲を取りきれないときもあったから」

 苦しめられてきた左膝、右足首の古傷は完全に癒えておらず、稽古総見では左足首を負傷。それでも今場所前は明らかに精力的で、珍しく出稽古し、鶴竜らの胸を借りた。横綱、大関との対戦が続いた4日間で五分の成績は稽古の成果を発揮できていると言えよう。

 勝ち越せば念願の新三役が見えてくる西前頭筆頭。屈指の人気者は「上位に勝っていかないと上にはいけない」と冷静だ。華と技術を備えたこの男が存在感を発揮すれば、さらに角界は沸く。(藤原翔)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ