「ミスタープロ野球」のオーラはやはりスゴかった! 始球式に栄光の背番号「3」で登場 左手一本でスイング

 もちろん、バットに当たらなくても観客が残念がる様子はない。元気にバットを振ってくれるだけでいい-。笑顔を振りまく長嶋氏の姿を見るだけで、スタンドを埋めた誰もが大満足の様子だった。大勢の人たちを瞬時に朗らかにする力がある、そんな国民的ヒーローのパワーを実感させられた。“神通力”のような、不思議な力が「背番号3」に宿っていた。

 長嶋氏は始球式後、報道陣に「たくさんの観客が集まっていた。改めて野球っていいものだと感じた」と顔をほころばせた。

 長年の長嶋ファンだという鎌ケ谷市の鶴見光男さん(73)は「長嶋さんは何年経っても自分の一番のスター」と語り、その魅力を「すばらしい野球のセンスを持ちながらも、偉ぶらずチャーミングな一面もある。『天才』の名にふさわしい男」と熱弁した。

 この日、スタンドを埋めた人の中には、始球式で打席に立つ長嶋氏を見るためだけに、福岡から訪れた人もいた。長嶋氏が球場を後にする際も、多くの人が車を「出待ち」するほどのフィーバーぶりだった。

 蕨和雄佐倉市長は「この球場から、第二、第三の長嶋さんが誕生してほしい」と期待を寄せる。始球式投手の市川君も「長嶋さんのような偉大なプロ野球選手になりたい」と将来の夢を語った。

 同球場は昭和49年に開業。老朽化が進んでいたため、約5億4千万円かけ平成28年5月から改修工事を行っていた。照明のLED化やスコアボード上でフルカラー動画の再生も可能にするなど設備を一新、プロ野球公式戦の開催も可能となった。

 長嶋氏の雄姿は故郷・佐倉の地に球場名とともに色褪せず生き続けている。長嶋氏の姿を夢見て、今日も地元の野球少年たちは練習に精を出す。

 (千葉総局 長谷裕太)

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