黒星スタートの稀勢、嘉風に負け越した連合稽古が潮時だった… 改めて若手に弱点露呈

 大相撲名古屋場所初日(9日、愛知県体育館)

 稀勢の里の一方的な敗戦に「だから、言わんこっちゃない」と思ったファンも多かったろう。

 「無理をする必要はない。名古屋場所は休んで徹底的に治した方がいいのでは…」と途中休場した夏場所後の横綱審議委員会でも、気を使って進言した委員が多かった。

 あえて出場した稀勢の里は新関脇御嶽海に左差しを封じられ、二本差されて無抵抗のまま、館内の悲鳴とともに寄り切られた。支度部屋では何を聞かれても、目をつぶったまま「アー」「ウー」と生返事を繰り返すだけだった。

 およそ1カ月前の6月12日、休場後初めて土俵に入り、若い者を相手に稽古。15日には千葉県習志野市の阿武松部屋に足を伸ばし、若くてイキのいい阿武松の強い当たりを受け止め、その翌日には部屋で弟弟子の新大関高安と初めて稽古し、いい感触をつかんだ。

 しかし、同月末から2日間行われた二所ノ関一門の連合稽古では小結嘉風の出し投げを食い、左腕を強打。見ていた解説者の北の富士さん(元横綱)が「痛え、と声が出た。本音かもしれない。またやったんじゃないか」と心配したほどだ。

 ある親方は言う。「高安といくら稽古したところで、しょせんは身内の稽古で横綱にまたけがさせては大変と高安は遠慮したろう。お互いにいいことはなかったはず」

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