稀勢もう2敗…左使えず栃ノ心に金星配給 名古屋場所

 大相撲名古屋場所3日目(11日、愛知県体育館、観衆=7580)横綱稀勢の里(31)は平幕栃ノ心(29)に寄り切られて2敗目を喫し、今後に不安が広がった。横綱鶴竜(31)は平幕北勝富士(24)に押し出されて初黒星。栃ノ心は2個目、北勝富士は初の金星となった。他の2横綱は白鵬(32)が3連勝、日馬富士(33)は初日を出した。高安ら3大関はそろって勝利。全勝は白鵬、小結嘉風(35)ら5人。

 反り返った体に、残す腰はない。相手十分のまわしを与え、頭もつけられた稀勢の里が棒立ちになって力なく寄り切られる。その瞬間、土俵上へ座布団が乱れ飛び、大銀杏(おおいちょう)をかすめて落ちた。横綱3場所目。結びの一番に敗れて金星を配給するのは、初めての経験だ。

 「あした、しっかりやるだけ…」

 5月の夏場所での遠藤、栃煌山に続き、3個目の金星を献上した支度部屋。生返事を繰り返しながら、ようやく言葉を絞り出した。立ち合いで栃ノ心に左を深く差され、同時に右を引きつけられた。いつもなら、左からの強烈なおっつけで打開する場面。だが得意の左も差せず、攻め手を失った。

 前日は貴景勝の突き押しに応戦。離れた相撲で完勝したが、黒星先行の苦しい序盤。土俵下で審判長を務めていた二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)は「万全ではない。すぐにはよくならないよ」。左腕上腕部、左大胸筋に負傷を抱える稀勢の里にとって、自身の「型」をつくれず受け身に回ったとき、その影響が浮き彫りになる。

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