再び“休場ピンチ”の稀勢に元三重ノ海・石山氏「自分と戦っている状態」

 栃ノ心の寄りに力なく土俵を割り、1勝2敗と黒星先行。再びの休場ピンチに、支度部屋に戻った稀勢の里はぶ然とした表情で報道陣の質問に「あー」「うーん」と生返事を繰り返した。

 言葉になったのは、「あしたから、しっかりやるだけ」と蚊の泣くような一言だけだった。

 勝って当たり前、負ければボロくそ。そんな横綱の厳しさは、横綱になった人でないとわからないかもしれない。

 30歳で綱を取った稀勢の里同様、31歳5カ月の遅咲き横綱だった三重ノ海は昇進2場所目に14勝1敗、3場所目は全勝で連続優勝した。しかし、その後はけがに泣き在位8場所で、皆勤はわずか4場所しかなかった。

 その元三重ノ海の石山五郎氏(相撲博物館長)は、稀勢の里の気持ちは痛いほどわかるようだ。「人に頼れるわけではない。“絶対勝てる”と自分に言い聞かせるしかないし、いつまでも、けがのせいにもできない。稀勢の里は土俵の上の相手だけでなく、自分と戦っている状態だろう」

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