日本人の100m走「9秒台」は号砲タイミング次第? 立命館大の最先端研究

【関西の議論】

体にセンサーをつけ、号砲に対する反応時間を調べる実験に協力する男性(立命館大学提供)

体にセンサーをつけ、号砲に対する反応時間を調べる実験に協力する男性(立命館大学提供)

 スポーツ界全体で役立ててもらおうと、多彩な研究データを発信しているのが立命館大のスポーツ健康科学部だ。学部新設から7年間で500本を超えるスポーツ関連の論文などを国内外に発表してきた。その源となっているのはスポーツの「最先端」を追究する研究グループの豊かな発想と研究に特化した設備。国内の研究をリードすることが目標といい、伊坂忠夫学部長は「数年後には海外の大学の研究レベルに追いついて、将来的にはスポーツ界に貢献するという展望がある」と話す。(宇山友明)

 号砲は遅めの方が…

 「位置についてー、よーい…」。運動会の徒競走でこの声をかけられてからピストルの号砲が鳴るまでの間、誰しも多少の緊張感を抱いた記憶があるのではないだろうか。短距離選手にとってはレースの勝敗を左右するといっても過言ではない瞬間だ。

 この瞬間に着目したのが立命館大スポーツ健康科学部の大塚光雄助教(33)らの研究グループだ。大塚助教らは研究の末、スターターに「セット(用意)」の声をかけられてから号砲が鳴るまでの間隔が長い方が、素早くスタートを切れる傾向にあることを明らかにした。

 具体的にはこうだ。平成26年11月、滋賀県草津市の同大びわこ・くさつキャンパスで、国際大会経験者を含む男性の短距離選手20人を対象に実験を行った。

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