選手会、申し立て“巨人一本”に絞るワケ NPB外しの可能性示唆、見え隠れする方針転換

 【江尻良文の快説・怪説】

 労組・日本プロ野球選手会(嶋基宏会長=楽天)が巨人、日本野球機構(NPB)を不当労働行為として東京都労働委員会に申し立てた件で4日、都庁で第1回の審議が行われた。

 酒に酔って病院の警備員に暴行した巨人・山口俊事件に対する処分が厳しすぎるとして問題視した選手会の申立書、反論する巨人側、NPBの回答文に関し、東京都労働委員会の委員がそれぞれ個別に説明を受けた。約2時間半で終わった第1回審議。次回は来年1月30日に行われる予定だ。

 注目されるのは、見え隠れする労組・選手会の方針転換だ。「不当労働行為の申し立てを巨人だけに絞って、NPBを外すことはあるのか」と聞くと、選手会関係者は「可能性としてはあり得ます」と認めたのだ。

 なぜ巨人一本に絞って、NPBを外す可能性があるのか。今月7日に大阪市内のホテルで開催される選手会総会で、選手会長交代人事が行われることと関係がありそうだ。2012年12月に就任、5年になる嶋会長に代わり新会長が選出される。後任候補として西武・炭谷銀仁朗捕手(30)の名前が挙がっている。

 労組・日本プロ野球選手会とNPBの選手関係委員会は、定例の事務折衝を行っており、さまざまな事項を協議している。誕生した選手会新会長が、いきなりNPBと対立した関係のまま事務折衝をするのは荷が重いだろう。

 とりあえず、NPBとの紛争状態を解消するというのは、常識的にもあり得る話だ。7日の新会長人事と、1月30日の東京都労働委員会第2回審議が注目される。(江尻良文)

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