平昌五輪 高木美帆、踊るように駆け抜けた1500メートル

 体に刻み込んだリズムは五輪の舞台でも乱れなかった。得意の女子1500メートルで高木美が銀メダルを勝ち取った。10日の3000メートルで5位に終わった悔しさを、自信を持って臨んだ“本職”の種目で晴らした。

 3組前に滑りトップに立っていたブストのタイムに思い切り挑んだ。前半は先行を許した同走の世界記録保持者、ベルフスマを最終周でとらえ、最後は突き放した。ブストには0秒20及ばなかったが、順位を確認するとガッツポーズ。日本代表のヨハン・デビット・コーチに抱きしめられると涙がこぼれた。

 この種目は昨季のワールドカップ(W杯)で初優勝。今季は4戦4勝と金メダル候補だった。ナショナルチームの夏の厳しいトレーニングで体の馬力が増し、1500メートルでのスピードの支えになった。

 日体大で高木美を指導した青柳徹監督は、滑りを「踊っているようだ」と表現。力みなく、速度を保つ動きには、小学生時代から掛け持ちで親しんだダンスの身のこなしが生きているという。

 2010年バンクーバー大会では1000メートルで最下位に沈むなど、何もできなかった。14年ソチ大会は出場さえ逃した。「悔しさは五輪の舞台での結果でしか晴らせない」と雪辱を期して臨んだ2度目の五輪では、8年分の思いをぶつける会心の滑りをみせた。

(大宮健司)

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